準拠法・合意管轄(帰責事由)とは
準拠法とは契約の解釈や効力をどの国の法律で判断するかの定め、合意管轄とは紛争になったときにどの裁判所で争うかの定めです。「専属的合意管轄」はその裁判所以外では訴えられないことを意味します。帰責事由(責めに帰すべき事由)は、債務不履行や損害の責任を負うべき落ち度のことで、返金や免責の条件を分ける基準になります。
オンラインで完結するサイト売買では、売主と買主が離れた地域に住んでいることが普通で、相手が海外に住んでいることもあります。紛争になったときに「どこの法律で」「どこの裁判所で」争うかが決まっていないと、遠方の裁判所で手続きを強いられたり、外国法の適用を主張されたりして、権利を実現する費用が権利の価値を上回ります。利用規約と契約書の末尾に置かれる準拠法・管轄の条項は、地味ですが紛争の実効性を左右します。
準拠法を日本法と定めれば、契約の解釈は民法・商法などの日本の法律で行われます。合意管轄は当事者が第一審の裁判所をあらかじめ合意するもので、「専属的」とすると合意した裁判所だけが管轄を持ち、法律上の他の管轄裁判所には訴えられません(民事訴訟法 第11条)。訴額によって地方裁判所と簡易裁判所が分かれるため、両方を挙げる書き方が一般的です。帰責事由は「責めに帰すべき事由」の略で、故意・過失やそれと同視できる事情を指します。民法上、債務不履行による損害賠償は債務者に帰責事由がない場合には請求できず(第415条)、契約書や規約で「当社に帰責事由がある場合を除き返金しない」「帰責事由の有無を問わず」といった形で、責任の分岐点として使われます。
RIKKA M&Aの利用規約 第22条は、準拠法を日本法とし、利用規約・本サービスの利用・サービスを通じて締結された個別NDAその他一切の契約に関連する当社とユーザーの間の紛争について、訴額にかかわらず東京地方裁判所または東京簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所と定めています。返金については、成約に至らずに取引が終了した場合は受領済みの代金と成約手数料の全額を買主に返還し、成約後は当社に帰責事由がある場合または利用規約 第6条第5項の解除みなしが成立した場合を除いて返金しない、と定めています(第5条)。売主・買主間の事業譲渡契約書にも、準拠法と管轄の条項が含まれます。