インフラ移管・メール到達性の用語
サーバー移管・DNS・SPF/DKIM/DMARC・メール到達性など、引継ぎの技術的論点。
- DNS移管(TXTレコード)
- ドメインの名前解決を担うDNSの管理を、旧事業者から新事業者へ移す作業。所有確認に用いるTXTレコードの設定や、AレコードやMXレコードなど既存レコードの正確な引き継ぎが伴う。サイト売買では設定漏れや反映時間の見込み違いが、引渡し直後にサイトが表示されない、メールが届かないといった事態に直結する。
- サーバー移管
- WEBサイトやアプリケーションの稼働環境を、旧サーバーから新しいサーバーやホスティング環境へ移す作業。データ・設定・ドメインやDNSの切替を伴い、ダウンタイムの最小化が課題となる。サイト売買では設定の取りこぼしやバージョン差が移管後の不具合を招くため、移管手順と切り戻しの段取りを事前に固めておく。
- トランザクションメール
- 登録完了・パスワード再設定・購入通知など、ユーザーの操作や取引を起点に個別送信される自動メール。販促を目的とする一斉配信メールとは区別される。サイト売買では、外部のメール配信サービスの契約やキーが移管されないと、引渡し直後に確認メールやパスワード再設定が止まり、ユーザーがログインできなくなる。
- ドメイン所有権の確認(WHOIS・RDAP・ネームサーバー)
- ドメイン所有権の確認は、WHOISやその後継のRDAPで公開される登録情報と、ネームサーバー・MXの設定から、そのドメインが誰の管理下にあり今すぐ移管できる状態かを確かめることです。登録者の氏名は多くが非公開のため、所有の証明には確認ファイルの設置やSearch Console連携を併用します。
- バウンス率
- 送信したメールのうち、宛先不明や受信拒否などで配信できず差し戻された割合。高いバウンス率は送信元の評価を下げ、到達性の悪化を招く要因となる。WEBサイトの直帰率とは別の概念である。メール配信事業の売買では顧客リストの健全性を映し、無効なアドレスが多いと移管後に評価が急落する隠れた負債となり得る。
- メール到達性(デリバラビリティ)
- 送信したメールが迷惑メール扱いされず、受信者の受信トレイに正しく届く度合い。認証設定や送信元の評価、バウンス率などの要素に左右される。サイト売買では移管で送信環境が変わり到達性が一時的に悪化することがあり、段階的に送信量を増やす配慮や、引渡し前後の配信指標の観測が落とし穴の回避につながる。
- メール認証(SPF・DKIM・DMARC)
- 送信元のなりすましを防ぎ、メールの正当性を受信側が検証できるようにする仕組み。送信元サーバーを示すSPF、電子署名のDKIM、両者の運用方針を定めるDMARCから成る。サイト売買では移管時にSPFやDKIMの設定を引き継がないと、顧客向けの通知や問い合わせ返信が迷惑メール扱いや不達になる。
- 送信ドメインレピュテーション
- メールの送信元ドメインやIPに対して受信側システムが付与する信用度。過去の配信実績や苦情・バウンスの状況に基づき、到達性に大きく影響する。サイト売買では引渡しで移転しにくい資産である点が見落とされがちで、送信元の構成が変われば、買主側で新たに信用を積み直す必要が生じることがある。