売り手向け

デジタル事業を売却する売り手向けに、安全に・適正な価格で成約するための実務知見を扱うカテゴリです。仲介業者の選び方、買収後サポートの適切な線引き、買い手に不安を与えないための法令遵守・情報開示のポイントなど、成約後のトラブルを防ぐための売り手側の備えを解説します。

AIエディタで書かれた事業コードの権利帰属

CursorやCopilotが生成した事業コードは誰のものか。AI介在でM&Aの知財表明保証の前提が揺らぐ。著作権保護の不確実性、学習データ由来の権利侵害リスク、AIツールの規約と権利移転、表明保証・補償への反映を技術と法務の境界で整理する(法的助言ではなくDD論点の整理)。

財務系M&A仲介が技術DDを永遠にできない構造

財務系M&A仲介が技術DDを実施できないのは怠慢ではなく、人材構造・評価指標・インセンティブの構造的欠陥だ。財務諸表という共通言語の上に最適化された業態が技術品質を評価対象外に置く帰結として、買い手は隠れ負債を満額で買い、売り手は技術資産を安く売る。買い手・売り手の対処を整理する。

App Store・Google Play所有権移管の壁

スマホアプリ事業のM&Aは、AppleとGoogleの移管プロセスを通過しなければ所有権が移らない。App Transferの阻害条件、Google Play署名鍵の喪失リスク、サブスクリプション入金経路の切替、外部SDK紐付けの棚卸し、移管可能性をバリュエーションとクロージング条件にどう織り込むかを整理する。

Stripe本人確認再審査で売上が3週間止まる

M&Aクロージング翌週、StripeがKYC/KYB再審査を発動しPayoutsがHoldされる。売上が3週間リザーブに積み上がり運転資金から切り離される実態と、株式譲渡・事業譲渡・Connectで異なる審査の重さ、クロージング前のStripe棚卸し7項目、審査を最短で通す段取りを整理する。

2026年、買って良いスタック・買ってはいけないスタック

同じ売上・利益率でも、技術スタックの違いで買収提示額は数千万円〜1億円超動く。2026年のM&A市場で実際に観測される加点・減点ロジックを5軸(保守容易性/拡張性/可観測性/セキュリティ/コスト弾力性)に分解し、5分でスタックをスコアリングできるフレームワークを示す。

友だち20万人を買ったら、法人移管が不可だった

LINE公式アカウントは利用規約上の譲渡が禁止されており、友だちリストのM&A引き継ぎは構造的に不可能です。買い手が評価すべきは再獲得コスト×移行率(目安10〜30%)です。友だちリストが消える4パターンと、買収前DDで確認すべき5項目のチェックリストを解説します。

著作権・肖像権違反が時限爆弾になる瞬間

コンテンツメディアM&Aにおいて、過去記事の著作権や肖像権は重大な法的負債(時限爆弾)となり得ます。削除請求や損害賠償の名宛人は、譲渡後は買い手です。財務DDで検出不能な素材規約違反や契約不備等の承継リスクの実態と、契約・実務面での具体的な防衛策を解説します。